終活のひとつとしてエンディングノートなるものがありますよね?
最近、必要だと感じたので前に記事にしました
エンディングノートは、最期を迎えるにあたって残された家族に自分の考えを伝える備忘録です
でもそれとは別に
「自分の人生の記録を書き、そのことによって残りの人生を見つめ直す」
という意味合いもあるそうです
なので練習(?)に亡き母のエンディングノートを代わりに書いてみようと思いました
なぜなら、まあまあドラマティックな要素がある人生だったからです
本当の親を探して…
母は祖父祖母の本当の子供ではありませんでした
本当の母親は祖母の親類で、おつきあいしている最中にお父さんにあたる人が戦争で出征が決まり、特に約束もなく別れたそうです
そして、お別れをしてからお腹の子どもに気がつき、先行きのある娘のために親戚だった子供のいない祖母夫婦が引き取ったのです
すでにドラマっぽい…
なので本当のお父さんは、子どもがいることすら知りませんでしたから…
40年後に名前と出身地だけで探し当てた娘と名乗る女にとても警戒したとか?
特殊詐欺のニオイがする(笑)
”財産目当てか、なに目当てか?”
でも一目見て自分の娘であることに間違いないと思ってくれたそうです
なぜなら(娘だったか、妹だったか誰だったか忘れましたが)身内にうり二つだったからです
感動の再会を無事、果たすことができました
一世一代の駆け落ちの顛末(てんまつ)
祖父母は材木問屋を営んでいて、母は一人娘
跡継ぎが欲しいと遠縁の息子を呼び寄せました
しかし、この遠縁の次男坊、あまり素行がよろしくなかったので両親はその彼を大阪に返してしまいました
ちなみにこれがわたしの父です
離れ離れになりましたが、本人たちは結婚を約束するまでに盛り上がっており、2人はその後は手紙でやり取りしたそう
母は思いを寄せてくれる年上の従業員と一緒になるようにすすめられたのですが
でも、若さは止められません!
本人たち盛り上がってますから!
駆け落ち、厳密にいうと母が大阪へ…つまり大好きな彼のもとへ駆けつける!
もう、昔の歌謡曲の内容です
しかしそれを両親に勘づかれたらしく軟禁状態に!
なので二階の窓からスーツケースを放り出して長崎駅から大阪行きの寝台特急に飛び乗ったそう
念のために、関門海峡を越えるまでトイレに隠れてたと言っていました
しかし、そんなにまでしていっしょになったのに一年後には離婚を決意
若気の至りの典型的見本です
大好きで「この人!」と思った人はできれば働きたくないタイプ
仕事をしなかったそうで…どこかで聞いた話です
イケメン市会議員の恋人との結末
その後母はいわゆる夜の商売、ホステスとして働きながらわたしを養ってくました
たぶん、そこで出会ったのでしょう
不動産業をしているイケメン男性と恋仲になりました
年配の人だったら知っている、往年の『アタック25』の司会者・児玉清さんそっくりでした
それぐらいのイケメン、そしてバツイチ
別れた奥さんとの間に息子がいて一度だけその子と公園で遊んだ記憶もあります
仕事もちゃんとしてるし、しかものちに市会議員にまでなりました
まったく問題ありません
母もわたしが小学生にあがるときに宝飾の販売を手がける会社で働き始めました
ここまでくると、あとはハッピーエンディングしがない感じなのに…
意外な結末がやってきます
彼は刑務所に入ってしまいました
不動産関連なのか、市会議員関連なのか
当時、わたしも小学生だったので何の罪か聞いても良くわからなかったのか記憶にありません
お金がらみでだまされて実刑を受けた(と聞いた記憶が)
一度母は面会には行って、それが最後となったようです
「彼はだまされた」なんて言っていましたが真実はわかりません
つくづく男運のない人です(人のこと言えないが)
以上、母の代表的なエピソードを書いてみました
そこそこドラマティックだなぁ~と思うのはわたしだけかもですが、こういう人生を送った人が身近にいた結果は
「多少の物事には動じない」ことと
「事実は小説より奇なり」は本当だと思うこと
映画も小説も漫画も大好きですが、人の空想よりもリアルの方がもっと面白いと思っています
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