遠い記憶・映画『砂の器』

緑に映える黄色い花
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2019年も、もうすぐ終わります

今年も大きなニュースがたくさんありました

その中で本来はもっと考えるべき問題だったと思うので書いていきます

 

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ハンセン病患者に総理が謝罪

緑に映える黄色い花

これも大きな出来事だったのに、なんとなくぼやっと見ていました

「ハンセン病って何?」

息子の感想はこうです

もちろん、そうだと思います

わたしもある映画を見ていなければ、この年齢でも同じ感想だったと思います

ハンセン病は「らい菌」という菌に感染することで皮膚と末梢神経が侵される病気
顔、手足などが変形してしまうことがあり、外見から差別を受けることが多々あった
感染することはほぼないが、当時は偏見からハンセン病患者は療養所等で隔離生活を強いられてきた

遠い日に知ったこと

生まれて初めて、この病気のことを知ったのは『砂の器』と言う映画を観たからでした

映画を見たのは、中学生か高校生の時

それぐらい昔で記憶があいまいですが、学校で観たのを覚えています

観るべき映画として学校で鑑賞会があったのです

当時はちょっと悪いのがカッコいい時代…管理への抵抗と称して学校の窓ガラスを叩き割ることがカッコいいらしかった時代

映画鑑賞も「そんなの観てられるかよ~」的な空気がごくごく一部には漂っていましたが…

クライマックスは静かでした

まあ、ものすごい音量で美しい協奏曲が鳴り響いていたからかもしれません

今でも、この映画を観ていなくて事実を知るすべはあったのだろうかと思います

とっくに終わっていたと思っていたが終わっていなかった

冬の海

映画の最後に「ハンセン病に強い偏見があった」と言う過去形で語られており

それは間違った出来事であったと知りました

だったはずなのに…

ちなみにこの映画は1974年の作品です

なのに、今年やっと謝罪をしてもらえた?

そのことにとても驚いたのです

 

もちろん、これまでそういった裁判を起こしてこなかったということもあるのかもしれませんが『砂の器』は私が観た劇場映画から、その後何度もドラマ化されています

ただ物語の核となる殺人の原因が、ハンセン病では無い扱いをしていた作品もありました…

親子が旅に出なければならなかった理由

しかし、この最初の映画『砂の器』では、村を追われて人の目を逃れて日本全国行脚の旅に出なければならなかった親子の旅に出た理由が

「ハンセン病」への偏見でした

なぜ善良な田舎の警察官が殺されなければならなかった?と言うミステリーを

追っていくうちに、悲しい真実にたどり着く

本当に素晴らしい映画です

桜

40年も経っているのに一番印象に残っているのは

病を患った父がサナトリウムに訪ねてきた刑事に対して

「この人物を知っているか?」

と息子である人物の写真を見せられ

「こんな奴しらねー!」

と嗚咽しながら大声で泣き叫ぶシーン

機会があれば見てください、名シーンです

 

それほど愛するものを分断するくらい、悲しい出来事だったのです

今年のニュースでも度々流されていましたがハンセン病になると、その家族その親族すべて差別される

そんな事があったのです

サラリと流されて、気にも留めない人も多いニュース

わたしも映画を観ていなければ、間違いなくぼやっとニュースを見ていた一人でした

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